秘密〜終わり〜-5
「そんなセコイことしないですよ、アイツは」
「……知ってる。
まぁはいつだって、真っ直ぐで優しいヤツだよ。
私が告るより先にまぁが告ってきたのだって、私に告る勇気をくれるためでしょう?
私、告るつもりだったけど、ダメだってわかってるのに告るなんて、バカみたいって思ってて…」
「そんなコトないですよ」
「うん、まぁに告られて勇気が出た。
その気持ちに応えることは出来ないけど、告られて嬉しかった。
それと、まぁの告った後のすがすがしい顔を見て、あぁ、私も頑張ろうって思えた。
だから、こうして陸に素直に自分の気持ちが言えた。
そうじゃなかったら、陸に気持ち伝えられないまま引退して、モヤモヤした気持ち、ずっと抱えて過ごすコトになったと思う。
まぁには、ホント感謝してる」
「今からアイツのこと、真剣に考えたりとか、しないですか?」
「バカね。アンタに対する気持ち、そんな簡単に消せないわよ」
「…」