青山恵理・修学旅行の夜-17
……ダメ。
もう……これ以上は……。
ん……んっ……。
壊れるっ……壊れちゃうよ……。
こんな異常な状況なのに……身体は明らかに気持ちイイと感じてしまっている。
あぁ………っ
あっ…私……もうダメ……!
……あっ……あっ……
怖い……身体が……
ああっ……
ああああっ………!!
ダメ!
なんか―――変―――!
突然頭が真っ白になって、狭い布団の中で、私の身体は痙攣を起こしたように反り返った。
下半身が自分と別の生き物になったみたいに、意思と関係なく前後の穴をぎゅうっと締め付ける。
な……何が――起きたの―――
激しい爆発の余韻を思わせる、じーんと痺れるようなけだるさが、身体の中にゆっくりと充満してくるのがわかった。
私………
まさか……「イっちゃった」?
よく雑誌や友達の話に出てくる「イく」という言葉……。
それがどんなものか今まで想像もつかなかったけれど、自分が経験してみて、「きっとコレだ……」ということが初めてわかった。
―――その時、襖がピシリ……と閉まる音がした。
高木先生がようやく出ていったらしい。
櫻木くんと渋川くんの手がサッと身体から離れ、私は布団の中で慌てて乱れたジャージを直した。
一体何分間ぐらいの出来事だったのかわからないが、私にとっては何時間にも感じられる濃厚すぎる数分間だった。
下半身には痺れたような余韻が残っている。