暗闇-4
ずっ… じゅぷっ…
「いやあああぁぁぁ!やぁぁ!ぬ、ぬいてよぉぉぉ!」
「血が…。琴音。お前、本当に初めてだったのか…」
「抜いてっ!抜いてぇ… お願い…」
一瞬トーンダウンした兄だったが、ソレが抜かれる様子はなかった。
「それならそれでいいや。処女を堪能してやる」
兄が動き始めた。
くちゅ… ちゅっ… じゅくっ…
「やめてっ!あっ!ああっ。 んっ んんっ」
「やせがまんはやめろって。気持ちいいんだろ?いくら口では言ってみても、いやらしい液が大量に出てるんだよ」
「ちがっ。ぃゃっ。や!…あんっ…」
いやだった。本当にいやだった。
快楽に侵されていく私がいる。
こんなヤツ。こんなヤツ。いやだ。
勝手に応えてしまう私の身体。
こんなヤツ嫌い。
こんな私も嫌い。
我慢しても我慢しても身体が動いてしまう。
「あっああっ、んっ やぁ!やっ! ああぁぁぁん…」
私は我慢の限界を超えた。
もう、何もわからなくなった。
ただ、切らした息を吐いていた。
あたたかいものが私からはい出た。
「オンナっていいなあ。」
兄は露出したままの胸に口づけた。
「んっ」
「また、そのうち、お願いするぜ」
私の腕を固定していたヒモを切ると部屋から出ていった。
私は泣きながらティッシュでアソコをぬぐった。拭いても拭いても流れ落ちてくる。
兄はゴムをしてた。でも、だからって、こんなこと、いいわけがない。
すぐにシャワーを浴びたかった。
でも、お父さんがいない、2人っきりの家で裸になるなんててきなかった。
今更なのかもしれないけど、そんな風には思えない。
ガチガチと震えて歯が鳴った。涙は止まらない。
キレイに拭き取って治まった筈なのに、だらだらと温かいものが流れ落ちていく感覚だけが繰り返し蘇る。
「うっ…ううっ…」
でも、泣こうが喚こうが、事実は何一つ変質することなく、私の身体に刻まれてしまったのだ…。