始まりは痴漢から-4
…それから十五分程してチャイムが鳴った。
玄関のドアを開けると私服姿の可愛らしい彼女が小さな包みを持って立っていた。
「あの、有難うございました、これ、つまらない物ですが…」
ちょっと恥ずかしそうに微笑んでいる彼女を玄関に入れ、包みを受け取ると
「どうもありがとう」
と笑顔で言い、隙をつき彼女の首に腕を巻き付け口を塞いだ。
突然の事に何が起こったのか全く理解出来ずに戸惑っているうちに、優也は素早くガムテープを口に貼り体にもガムテープを巻き、完全に動けなくした。
そして靴を脱がせ部屋の中に引きずり込んで
「ごめんね、ちょっと見てもらいたい物があるんだ、ほらこれ」
そう言って机の上に並べられた物を見せた。
すると彼女の体は恐怖で硬直してブルブルと震えだしてしまった。
そんな彼女の頭を撫でながら優也は
「これ、今日の朝撮ったんだけど上手く撮れてるでしょ、それにこのパンティ凄いシミと匂いだったよ」
と言うと彼女は恥ずかしさと恐怖が混ざった表情でウーウー唸っていた。
「何?何か言いたいの?騒がないって約束するなら口のガムテープを外してあげるけど…約束出来る?春香ちゃん」
優也が優しく言うと春香はコクリと頷いた。
優也が痛くないようにゆっくりとガムテープを剥がすと春香はすでに泣きそうな顔で
「助けて…お願い、何でこんな事するんですか?今朝も、一昨日も貴方だったんですか?」
と訴えるように優也を見つめて言った。
優也は春香の頬を撫でながら
「うん、俺だよ、一昨日初めて春香を見て一目惚れしちゃったんだ、それで我慢出来なくなってさ、ごめんね」
と言うと春香は俯いて
「謝るんだったらもう帰らせて下さい、私この事、誰にも言いませんから」
と涙を流しながら言った。
優也は興奮で背筋がゾクリとして
「ごめんって言ったのは今までの事じゃ無いよ、これから春香に色々しちゃう事を先に謝っておいたんだよ」
そう言うと春香はハッと顔を上げ優也を見た。
優也が優しく微笑んでいるのを見て今まで味わった事が無いほどの恐怖を感じて
「お願い、お願いです、もう止めて、もう帰りたい」
と少し大きな声で言った。
優也は慌てて春香の口を塞ぎ
「駄目だよ春香、騒がないって約束したでしょ、騒ぐと俺、ひどい事しちゃうかも知れないよ…、静かに出来るよね?」
そう言って口から手を外すと春香は
「はっ、はい、ごめんなさい」
と素直に謝った。
「うん、いい子だね春香は、じゃあとりあえず一緒にベッドに座ろうか、」
そう言って二人でベッドに座り優也は
「じゃあ体のガムテープも取ってあげる、でももし暴れたり逃げたりしたらあの恥ずかしい写真、春香の名前と住所と学校名全部書いてネットに流しちゃうよ、あと近所にも送っちゃうからね」
と言いながらガムテープを剥がした。
春香は体が自由になると優也のシャツを掴み
「お願い、それだけは止めて下さい、お願い」
と必死に訴えた。
優也は優しい声で
「大丈夫、春香がちゃんと言う事を聞いてくれたら誰にも見せないから」
と言うと春香は不安そうな顔で
「あの…ひどい事はしないでください、お願いします」
と俯いて言った。
優也は
「ひどい事なんかしないよ、ちゃんと春香にも選ばせてあげるし」
と言うと
「えっ?選ぶって何をですか?」
とちょっと不思議そうな顔で聞いてきた。