『私の咎』-21
確かにあの台詞は自分のもの。
けれど、それは膣内に射精されることを拒むためのこと。
昨日のことは全て博による脅迫によるもので、今こうしているのもその延長にあること。
自分に非はないはず。
なら、夫を裏切っていることにはならないのではないか?
穏やかな英明なら、きっと自分を守ってくれるはず。
ことの起こりと因果を伝えれば、きっと理解を示してくれる。
彼は優しくて聡明な人……。
だから……大丈夫……。
*
「ああん、あんあんあんあん! すごい……、だめ、そんなことされたら、私、いっちゃいます! ああん! い、いくぅ……くぅっ!」
若い男の猛々しいものを受け入れると、あとはもう快楽の穴に堕ちるだけ。
博は部屋に入ると同時に奈津美のパンツを脱がせ、自身をつきたててきた。
倉庫での手淫によって十分に濡れそぼっていた奈津美のソコはソレを難なく受け入れ、お互い口角泡を飛ばしながら性の快楽を感受していた。
「奈津美ママ、また、またいいでしょ? 僕のオチンポミルク、飲んでくれるで
しょ? ね? ね?」
四つんばいになりながら、突き上げられる度に一歩ずつ前に進む奈津美は、ベッドまでたどり着いた同時にガクンとうなだれ、身体を小刻みに震わせる。
「奈津美ママ、一人だけイクなんてずるいよ。僕も……、僕もイク、いくってば」
博はだらんと身体を投げ出す奈津美を仰向けにさせると、涎をたらして恍惚を訴える奈津美の顔にびゅびゅっと勢いよく射精した。
「あ、あぁ、すごい、奈津美ママの綺麗なお顔が……僕の、僕のザーメンで、汚れてく……」
白く粘つくソレが奈津美の頬、鼻、口、前髪に垂れ、ニットセーターにも毀れる。
「もう、こんなに出して……」
「ゴメンナサイ……」
「それじゃ、今からお風呂はいって綺麗綺麗しましょうね……」
「うん!」
枕元のティッシュで顔を拭い、奈津美は博の手を引いてお風呂場へと向かった。
*
泡立つ湯船とカラフルな照明。
安っぽさはあるものの、日常とは違う雰囲気にどこか気分が高揚する。
「ねぇ、背中流してよ」
「はいはい……」
椅子に座る博の背中をスポンジでコシコシと丁寧にこする。彼は嬉しそうに鼻歌交じりで目を瞑り、されるがままにしていた。
あくまでも脅されているから従うはずが、いつの間にか子供あやすような仕草になるのを、奈津美は無視していた。