『死をもって君に快楽を与える』-5
改めて男をよく見ると
タロットカードで目にする死神と同じ格好をしていた。
「ってことは死神?」
「ご名答。
さ、誰かというのもわかったことですし
セックスの再開でもしましょうか。」
ギシッと音をたて死神は私に覆い被さる。
「ちょっと!!まって。
あんたはなんでココにいるわけ?」
死神はきょとんとした顔をする。
「なんでってあなたはこれから死ぬからですよ。」
私は凍りつく。
血の気が引くってこういうことなんだと実感する。
「死ぬ?」
「そう。」
死神はにこやかに答える。
「だから私はココにいるわけです。
私の仕事は快楽を人に与えながら
あちらの世界に導くこと。
さあ、続きを…。」