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脅迫文=恋文?
【コメディ 恋愛小説】

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脅迫文=恋文?-3

3 「……やっぱ、駄目なのか?」
相変わらず無言の俺に、矢城はうなだれていく。
「い、いやっ!だ、駄目なわけじゃないんだ!」
「じゃあ、付き合ってくれるのか?」
「え〜、それはだな………」
「………………はっきりしろよ!アタシと、付き合いたくないんなら、そう言え!!!」
「………ねぇんだ」
「え?」
「わからねぇんだよ!!お前と本気で付き合いたいとは思えない!」
「…………」
「でも、付き合いたくないとも思えない。どっちかわからない、そんな中途半端な答えじゃ、お前は納得しないだろ?だから……」
「だったら、一ヶ月だけ付き合ってみようぜ」
「ほぇ?」
「一ヶ月付き合ってみて、それでも駄目なら、アタシは諦めてやるよ。仕返しだってしない」
譲歩してきた。プライドなんかも捨ててる。
それほど、俺の事、好いてくれてるのか。…………答えをだそう。
「そんな事するぐらいなら、いっその事、本気で付き合おう」
「………へ?」
「そんな中途半端は駄目だ。付き合うなら、本気で付き合おう」
言った。言っちゃったぞ。
矢城は信じられない物を見た、って目だ。堅物の生物学者が本物のネッシーとかビッグフットを見た時もこんな目をするに違いない。
あ、頬をつねった。痛そうだ……。
「………ホントに?もしかしたら、相性最悪かもよ?」
「だったら、自然に別れが来るだろうよ。それに、相性が悪いって事は、良くなる余地がたくさんある、って事じゃないか?それとも、嫌か?」
「い、嫌なんかじゃないさ!!」
矢城はすげぇ勢いで首を横にふる。
「だったら、付き合おう。……但し、ちゃんと、告白してくれ。こんな脅迫地味たラブレターじゃ、恐いよ、白雪」
「う、うん」
赤くなった白雪が、俺をジッと見る。あぁ、多分俺も真っ赤だな。顔が熱い。
「あ、アタシと、つ、付き合え!!……じゃなくて、付き合って……くれ、太田」
ちょっとズッコケ欠けたけど、嬉しい。
「うん、よろしく。白雪」
そう言うと、白雪はすごい綺麗な笑顔を俺に向けてくれた。

END


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