双子の姉妹。 3-8
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「おばさん、麻琴になに吹き込んだんですか?」
夕食を終え、麻琴が風呂に入っているうちにおばさんに問いかけた。
「え?ちゃんと俊哉くんが昨日言ったとおりのことを言ったわよ。多少脚色して」
やっぱりか。
「平然と言わないでください…どう脚色したんですか」
「えっと、俊哉くんがあの女のことは好きじゃないしどうとも思ってない、麻琴に謝りたいって言ってたわよって言って」
「はい」
「麻琴が勉強頑張ってたみたいで本当に嬉しいって言ってたわよって言って」
「はい」
「俺、麻琴に勉強を教えるのが生きがいなんです。それに、麻琴の頑張ってる姿を見たら、麻琴のこと、ただの生徒じゃなくて一人の女の子として見方を変えるかもしれませんって言ってたわよって言ったの」
「アウトォォォォォォ!」
「あら、そうなの?」
なんとか無事に仲直りはできたけど…
これからどうすりゃいいんだ…