半熟の供物-6
『悠太さんを知ってると……ちょっと悠太さんの事で言いたい事が……』
今度は全身が固まった……この男は悠太の何を知っているのか…?
『車通りが多いですね。ちょっと危ないからコッチで話しますか』
男は萌に背を向けて歩き出した……。
萌「ゆ、悠太さんがどうしたんです?教えて下さい」
強い不安感を覚えながらも、萌は男の言葉が気になり、つい歩を進めた。
萌「あの…悠太さんが何を」
『……車が来ましたね。避けないと危ないですよ』
二人は土手道を下り、空き地の入り口に入った……と、その車は空き地の入り口を塞ぐように停まり、中から数人の男達が下りてきた。
萌「……あ、あなた達、何なんです…?」
声は恐怖に震え、呼吸が乱れる……辺りを見回しながら、後退りする。
萌「こ…来ないで……あぶッ!?」
後退りした先のススキの茂みは、息を潜めたオヤジ達の〈巣〉だった。
『つ、捕まえたぞ!』
『絶対声出させんな!押さえ付けろ!』
萌「んも"ッ!!んお"〜〜〜ッ!!!」
ススキのガサガサと鳴る音と、萌の砂利を蹴飛ばす音、助けを求める呻き声が川面に消えていく……土手と橋に周囲の視界は遮られており、暗闇も手伝って、誰もこの非道には気付いていない。
大きく見開かれた瞳から、徐々に光が消えていく……。
裸電球のぶら下がる、埃っぽい部屋……萌は遂に、鬼畜オヤジ達の《巣》に連れ込まれた。
麻紗美・里奈姉妹の姿は何処にも無い。
〈使用済〉の姉妹は、新たな変態達へと売り飛ばされ、そこでまた家畜としての生活を始めていた。
『起きろ!いつまで寝てんだ』
萌「んぐ…あ……」
軽い頬の痛みを感じながら、萌は眠りから覚めた。
萌「…え!?……ええ!?嫌…嫌ぁぁ!!」
目を開けて飛び込んで来たのは、先程話し掛けてきた男……口元をグニャリと歪め、ニヤニヤと笑っていた。
萌「たす…助けて……誰かぁ!!」
飛び起きて逃げた……筈だった。が、身体は固着したように動かない。
眠っていた間に、屈辱の縄化粧が、可愛い衣服の上から施されていた。
[変型胡座縛り]
上半身は後手に縛り、胸の上下に縄を巻き付け、襟首から廻した縄を胸下の縄に絡めて、それを後手を止めてる縄に絡め、胸肉を縄で絞り上げる。
下半身は、足首を×字に縛り、余り縄を肩口を通して後手を止めてる縄に絡め、更に折り返して足首に絡め、襟首から足首に繋がるV字の縄に絡めて固定。
その姿は、足を交差させた体育座り。
手足を使えず、床で藻掻いている萌を、カメラを構えた男達が取り囲む。。