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岐路
【その他 官能小説】

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岐路-2

2ヶ月が経った。
私の振舞った手料理を気に入った圭介の願いで、圭介の部屋を度々訪れるようになっていた。
それでも私は、勉強に忙しい圭介の邪魔をしないよう、2人で昼食をするに留めていた。

2人の時間はとても楽しいものだった。
そして、圭介が私に夢中になるのに、時間は掛からなかった。
圭介は、18歳の私にどう接してよいのか分からないようだった。
私は、圭介の誘いを待っていた。

圭介は、とても恥ずかしそうに私をデートに誘ってくれた。
「希、僕はおじさんかな? 僕に希をデートに誘う資格はあるだろうか?」
「そんなことないよ。圭介は素敵だよ。」

デートに応じると、圭介は積極的だった。
常に花束を用意し、プレゼントを欠かさなかった。
そして、自分の気持ちを素直に表現した。
「可愛い希。僕のことを好きになってくれると嬉しい。」
「圭介は素敵よ。でも、もう少し時間が欲しいの。」

私は、圭介の求めに、すぐに答えなかった。
そして、その間、圭介は私の体に指一本触れることはなかった。



達也は、大学病院で研究を続ける29歳の医師だった。
丹精な顔つきが、私の好みでもあった。

達也を紹介されたのは、達也の母親が主催する陶芸展だった。
もちろん、叔母が達也の母親と仕組んだものだった。
忙しい研究の合間に呼びつけられた達也は、気難しい表情で現れた。
通り一遍の紹介の後、私と叔母は、達也に陶芸展のエスコートを頼んだ。

達也は、陶芸にも詳しかった。
そのことを褒めると、母親の趣味だからと達也は謙遜した。
達也は、気さくな印象で、よく喋り、よく笑ったが、叔母にばかり気を使い、
私にあまり関心がないようだった。
それでも私は、あきらめなかった。

達也の休暇を教えてもらい、達也をデートに誘った。
達也は、ワイルドな外見と異なり、会えば気さくな友達といった感じで、男女を感じさせることがなかった。
私は、達也の気を引こうと、普段は身につけることのない体にフィットしたキャミソールや自慢の脚を見せ
つけるミニスカートで会いに行った。
達也は、話題も豊富で会話は弾み、私は笑顔を絶やさなかった。
私から腕を組み、映画館では私から体を寄せ、達也の手を握った。
それでも達也は、私を子供としか見ていないようだった。


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