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二個目の苺〜アーモンドクッキー〜
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The last berry-愁--9

「はぁっ…愁、さん…」

愁さんの唇が名残惜しげに離れ、私は肩で息をして愁さんを見上げる。

愁さんはたった今あんなキスをしたなんて思えないくらい、穏やかに私を見つめている。

「ふっ…ごめんね。我慢できなかった、かな。」

そう言って苦笑し、私の髪を撫でる。

「君が愛しくて仕方ない。君のすべてが可愛くて仕方ないよ…奈々。」

「そ、そんな…私なんて…」

そんな風に言ってもらえるほど、魅力的な子じゃないのに…

私の思考を見抜いているかのように、愁さんは優しく笑って、私の耳元に唇を寄せた。

「…君の身体の隅々に、見えない場所にまでキスをしたい。
君の中に舌を這わせて、感じさせたい。
君が僕の指で乱れている姿が見たい。」

「し、愁さんっ…」

愁さんの言葉に、私の顔は今までにないくらい熱くなってしまう。

…同時に、私の中心が、熱を持って濡れてくる。

「それが、僕の正直な気持ちだ。」

何か言おうにも愁さんの上品な笑顔に気圧されて、なんだか抗議もできない。

でも、愁さんの言葉だけで疼いてきてしまったそこは、正直に期待してしまっている…。


…やだ、私絶対濡れてきちゃってる。


恥ずかしくて固まってしまう私の頬を、愁さんの指が撫でる。

「奈々。」

低く囁かれて、私はびくりと身体を震わせた。

「君の返事を、聞かせてほしいな。」

へ、返事って言っても…何て言えば良いの?

「奈々の正直な気持ちを、聞きたい。
だけど…もし君が僕と同じ気持ちなら---やめろって言っても、やめないから。」

どくん、と心臓が鳴る。

私の、気持ちは…

「愁さんに、触って欲しいし、愁さんに触りたい、です…っ」

私の言葉が終るか終らないかのうちに、愁さんはもう一度強く口づけた。

キスをしたまま私を抱え、ベッドに座らされる。

口の端を唾液が伝い、恥ずかしさを感じる間もなく愁さんの手が腰のラインを艶かしく撫でる。


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