白銀のたまご〜パチプロチーコの生活4-13
そのお客さんが上皿の玉を打ち込んでキョロキョロすると、私は素早く駆け寄って
[ ここ、いいですか? ]
と、声をかけた。
商店主風の小柄なおじさんはあぁ…と言って店員さんを呼ぶランプに手を伸ばす。
同じく空き待ちをしてた人たちがチッって顔をして見ていた。
悪いけど、あなたたちとはレベルが違うわ…
おじさんが立ち上がると、私は素早く台の上にタバコケースを置いて…
やっとおトイレを済ませて来た。
現在、27回当たりで420 回のハマり…
おそらくは二箱呑まれた所で引き揚げたんだろう。
このテの機種ならまだまだ浅いハマりだ。
でも、おじさんの判断はそれで正解だったと思う。
機械に一万円を投入して最初の玉を補給する。
5百円分に相当する金額だ。
天釘が跳ねて、ブッコミが浅い…
つまり悪い台だ。
オマケに左上チャッカーはギュウギュウに絞まっている。
普段は影響ないけれど、これで確変なんか引いた日にゃ立ちどころに玉はなくなって行く。
6…7…
更に2回目の補給を行う。
12回転…
パチンコ台の目安として250 発で何回転するかというのを計る必要がある。
つまり千円あたりでどのぐらいの確率かを出して、採算を読まなきゃならない。
それはメーカーが打ち出した大当たり確率とホールの換金率によって異なるものだけど、例えば私の通うホールは3円換金になっている。
玉一個4円で借りて、買い取る時は3円となる。
パチンコなんてものは、そもそもこの時点で負けているのよ。
例えばここに大当たり確率が300 分の1という台があったとしましょう。
メーカーは必ずこれを明示しないといけない事になっている。