僕とあたしの海辺の事件慕 第二話「不可解な出来事、しばし」-6
「ん、あはぁん……」
耳の傍でまとわりつく声を上げる公子。耳朶に舌先が触れると背筋に冷たい喜悦が走る。
「あ、ああん……公子さん……、こうですか……こうすると……ん、いいんですか?」
煽られて冷静に判断できなくなった真琴は、公子の柔らかさと温かさ、味わい深い肢体に酔いしれ、前のめりに彼女を犯す。
言うほど性の遊びを知らないわけでもない身体は、知り立ての若い身体を翻弄するように蠢く。
彼が腰を突き動かせば、焦らすように避け、かといって引けば名残惜しそうにひだが雁首に絡みつく。
「あん、あん!」
さび付いた椅子はぎしぎしと悲鳴を上げ、背もたれは今にも壊れそうなぐらい折れ曲がる。
――あ、ああん、僕、もう……ダメかも……でも、きっと公子さんだって!
「公子さん、公子さん……」
次の瞬間真琴の全身に熱い衝動が駆け抜け、解放と快楽が支配しだす。
「あ、んぅあ……ふぅ……」
膣内部に吐き出される熱い雄汁。しかし彼のそれは勢いが留まることなく前後運動をくりかえし、子宮を刺激しようと躍起になっていた。
「ま、真琴君、おちついて……おちついて……ね?」
「ん、だって、公子さんの、気持ち良くて……」
若き猛りは収まることが無く、射精を終えた後もまだ堅さと勢いを保ち、彼女を攻め立てる。
しかし、鼻の頭を人差し指でちょんとたしなめられると、一瞬冷静さを取り戻す。
「真琴君……ね?」
彼女の優しそうな笑顔と含み笑いに、自分を恥じ入る真琴。
「ごめんなさい……」
「んーん、いいの。誘ったのは私だし……それに、若い子って感じがして良かったよ……。なんだか十歳は若返ったかも……」
彼女は股間からこぼれ出る愛液と精液の混じった汁を人差し指で救い、舌先でちゅぱっと舐める。
「んー、苦いわ……」
「ごめんなさい」
真琴はイッタことにも気付かず、ただ闇雲に彼女を求めていた。きっと彼女はまだ達していないのだろう。それが悔しくて、真琴は唇を噛んでしまう。
「でも、まだ元気みたいだし、今度は私の言う通りに動いてごらん? そしたら二人で幸せになれるからさ……」
立ち上がる公子が「んくっ」と陰茎を抜くと、だらりと白い濁り汁がこぼれる。
彼女はそれをティッシュで拭き取ると、窓辺に向かい手をついてお尻を振る。
「はい……教えてください……」
真琴は今にもむしゃぶりつきたい衝動を抑え、彼女の柔らかなお尻に指を食い込ませた。