僕とあたしの海辺の事件慕 第一話 「思い出のペンションは元病院」-18
「は、わぁ、はぁはぁ……んぅ……やぁ……」
顎を仰け反らせ、真琴を見上げる。彼は同情するような険しい表情で見下ろしていた。
――何がそんなに悲しいの? あたしはこんなにイイのにさ。
右手を彼の肩口に走らせるが濡れた肌で滑り、両手で求めることでようやくしがみ付ける。
「澪……僕、澪のこと好きなのに……」
「お願い。もう少し待って……」
「何を待つの?」
「んとね……ん、んふぅ……もう、あたしが喋ってるときは……」
「ねえねえ、何を? 何を待つの?」
イタズラっぽい笑顔になると、真琴は二本の指で彼女のアソコをいじくり始める。
「ズルイの……ずるいよ〜」
腰掛からつるりと滑るも快感に痺れた神経系はそれを伝えず、腰の辺りから走る卑猥な疼きのみ、貪欲に脳へと運んでいた。
「はあん、ふぁあん……」
蛇口からこぼれる水音に混じり、くちゃ、ねちゃと響く不快な音。
「さあ、さあ……」
しなっている陰毛の隙間から出し入れされる二本の指は白い泡をまとい、糸を引く。
「やぁああああん……ん、んくぅ……あ、あ、あぁ……」
ひくっと肩を震わせると、そのまま半立ちになり、天井を向いて舌を伸ばす澪。彼女は真琴を胸に抱き寄せ、支えてもらうようにして立つ。
「だ、だめぇ、真琴、一度ストップ、お願い、ストップストップ……や、やだぁ……」
「止めていいの? 澪のここ、涎ダラダラだよ? 中、ヒクヒクしてるよ? 気持ちいいんでしょ? イッちゃいなよ……」
ぷっくりと勃った乳首を軽く口に含み、舌先で転がすように撫でる。
「ん、ちがうの、そうじゃなくて、あっ、んぁ……ふぁ……やだ、見ない……で」
か細い声で呟く澪は真琴の頭にすがりつき、くしゃくしゃと髪をかきむしりながら小刻みに身体を震わせる。
「澪?」
絶頂を迎えているのか澪の膝がカクンカクンと揺れ、短い息は呼吸困難のように「ひぃひぅ」言うばかり。そして……。
「う、うえぇぇぇぇん……」
右手を伝う温かい水。「ちょろちょろ」から勢いを増し、やがて「しゃー」になる。
ツンとするアンモニア臭。黄色い液体。つまりは……。
「みお……」
くちゅぐちゅぐちゅちゅ……。
「ま、真琴? あん、だめ、そんな乱暴に……」
乱暴に秘裂を抉る指は速度を増し、前後左右と無尽に穿つ。さらには左の薬指で緩くなった肛門を突き、力む部分を弛緩させていく。