運命の人-9
「先生が悪いんじゃない。みなみ先生や佑介には、ホントに申し訳ない気持ちでいっぱいだけど、ここまで来るまでの道のりも、私達にとって、何かしら意味があったんじゃないかって…今は思えるよ」
『由里子は強くなったなぁ…』
「私なんてまだまだ…泣き虫だし。でもね、先生に甘えるだけの私は、もう卒業したい…いつか私だって、先生を支えられるような存在になりたいもん!」
『そっか…それでこそ由里子は俺の運命の人だ!』
私が先生の運命の人?!
その言葉を聞いた以上、もう不安がってなんかいられない!
私は先生を信じようと思った。
もう怖さは感じない…
だって、佐々先生は私にとっても大切な大切な―――
運命の人だから!!
あの日教室で起きたこと
―9ヵ月の軌跡― R
「運命の人」 ―完―