目覚めの時-5
「あぁ―――はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
大波が引いたあとも、私の下半身は、ピクンッピクンッ…と何度も小さく波打っている。
「はぁ―――はぁ…はぁ…はぁ…」
激しい痺れが去ったあと、それが徐々に程よい痺れ感に変わると、体の力がス――ッ…と抜け、今度はけだるさが襲ってきた。
「はぁ…はぁ…ふぅ―――」
柔らかく、心地のよいけだるさが、私の全身を支配し優しく包んでいた。
「ふぅ………」
私は目を閉じて、その緩やかな痺れの中に、ゆったりと体を横たえていた。
―――しばらくして、呼吸が整い始めた頃、ふと目を開けると、隣で私の顔を見つめ、ニヤニヤしている佑介と目が合った。
「キャ―――ッ!!」
『わっ…何だよっ!』
佑介は私の声に驚き、ベッドから落っこちそうになった!
私は、絶頂を味わったあとの一部始終を、こんな至近距離から佑介に見られていたと思うと、突然羞恥心に火が付き、頭から毛布をかぶった。
『由里子…由里子のイッたとこ可愛かったよ!』
かぶった毛布の向こう側から、佑介の茶化すような声が聞こえてきた。
「イヤ!もう―――佑介のバカッ!!」
あの日教室で起きたこと
―9ヵ月の軌跡― N
「目覚めのとき」―完―