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富子艶聞
【歴史物 官能小説】

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富子艶聞-8

いつしか畳の上に富子の背中が密着し、
彼女の白い両の素足が高々と空中にのびあがる。

そんな富子に覆い被さるように 帝の身体がのし掛かり、繋がったままの下半身の動きをより激しくしていく。


―――グッチュ、グッチュ、グッチュ・・・・





「 お、主上っ!! そんなに激しくして・・・ア、アゥッッ!!! 」


「 くぅ・・・なんという名器だ 」


帝の腰の動きが、
2人の下腹部の結合部から快感を生み出し、
その快感が背中を伝って富子の神経を揺らす。

その心地よさと激しさに富子は恍惚となっていた。


もっとも攻める帝の方も、自分の肉棒を締め付けて離さない富子の体の反応に酔いしれていたが。





「 この潤いと締め付け・・・・・それでいて、殆ど使われていないとは。

素晴らしい、素晴らしいぞ・・・」

富子の豊満な肉感を互いに密着した肌で実感しつつ
歓喜からくる呻きをあげる帝。



当初から部屋の中にたちこめていた香の薫り。
それが この交情中には全く感じられない。


それだけ この富子の肉体が放つ魅力が
帝の五感を侵し 麻痺させてしまっている証左であろう。



「 ・・・至極の悦びにございます!!い、いい―――っ! 」

「 ふぐっ・・・おおっ 」




2人の口からほぼ同時に、 感極まった絶叫がほとばしる。


特に今まで夫から与えられていなかった快楽の味を与えられた富子にとってみれば、

これはまさに男女の肉欲がもたらす、“極楽浄土"―――





共に愛を分かち合った帝の体を胸の上で抱き締めながら、
富子はぼんやりと天井を眺めていた。


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