メルファ・人形残酷(?)物語4-6
罵声を浴びせたり…
無視したり…
食事を満足に与えなかったり…
食事を与えても無理矢理、キディの口の中に食べ物を詰め込んだり…
殴ったり…
叩いたり…
投げつけたり…
頭の毛を鷲掴みして、ブンブンと滅茶苦茶に振り回したり…
生々しい衝撃のシーンの連続に、傍聴席の一般市民は強いショックを受けた。
とても母親とは思えないような冷酷且つ、残酷なメルファに怒り…
何の抵抗も、逃げる事も出来ず、泣きわめく小さな子供人形に涙する女性の姿もあった。
映像が終わると、法廷内に重苦しい空気が流れた。
「何てこった。完全に虐待行為じゃねーか」
ジャックは改めて、キディへの虐待行為の酷さを認識した。
バーン!
裁判長はいきなり、デスクを手で叩いた。
「被告人、あれはいったい何なのですかッ!?」
メルファは済ました表情で答える。
「サァ、何カシラ?」
「とぼけないで下さい! あれは、アナタのやった行為でしょう!?」
「知ラナイワ。アレハ、エリザベスカ、ルーシー、ジャナイノ?」
え? 私?
メルファの口から、自分の名前が出たのにはルーシーは唖然!
「あれは、アナタでしょうッ!?」
「ジャックノ、クソ野郎ダッタカシラ?」
涼しい顔のメルファにジャックは思わずカッとなった。
立ち上がろうとした時、隣に座っているボックル会長に肩を掴まれた。
「会長!」
会長の方に振り向くジャック。
ボックル会長は正面を向いたまま言った。
「まだ喚問中じゃぞ。
立つな、座っとれ」
「でも、あの人形が!」
「頭に来るのじゃろう? おぬしの気持ちはよーく、分かる」
「ぶん殴ってやりたい!」と、ジャックは興奮状態である。