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あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡―
【教師 官能小説】

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重なり合う2人-4

そして、ゆっくり落ち着いた口調でこう言った。



『さっき俺に、試したのか?って聞いたよね』



「佑介もういいよ、その話は…」



これ以上、気まずい空気に包まれるのがイヤで、私は佑介の話を遮った。



『ううん。ちゃんと聞いて欲しい!俺、由里子に伝えたいことがあるから…』



佑介は、ベッドに座っている私の足元にしゃがみこみ、うつむく私の顔を覗き込んだ。



『話してもいい?』



「…うん」



『俺ね、由里子を試すつもりなんてなかったよ。ただ…』



「ただ…?」



『俺―――由里子を佐々に盗られるんじゃないかって、毎日ビクビクしてたから…』



「うん…」



『由里子とそういう関係になったら、由里子はあいつのこと、忘れてくれるんじゃないかって…』



「…思ったの?」



『―――思った。バカだよな…俺って単純。こんなこと言ったら、由里子に引かれるかも知れないけど、俺由里子のことは、死ぬまで愛し続ける自信あるよ!』



「佑介…」



『でも…今の由里子見てたら、完全に俺が暴走してただけなんだ…って分かっちゃった』



「………」



こんなに気弱で、思い詰めた表情の佑介を見たのは、知り合って以来初めてだった。



私の知る佑介は、いつだって明るくて自信に満ち溢れてて、仲間達の中心で笑っている人だったから。


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