由里子の決断-1
『由里子がイヤならもうこれ以上はしない。でもそれなら、俺はもうこの先由里子とはいれない。どうしたいかは由里子が決めて!』
「私、佑介と離れたくないよ…」
私はとっさにそう答えていた。
♯♯♯
『由里子ホントにいいの?』
「もう聞かないで…」
私、ホントは今だって迷ってる。
でも、今私の前から佑介がいなくなったら…
私は明日からどうやって生きていったらいい?
―――分からないよ。
今の私は、それくらい佑介に頼りきっていた。
だから佑介を失う訳にはいかなかった。
『分かった…もう聞かないよ!』
佑介は決意したような瞳で私を見つめると再び唇を重ねてきた。
佑介の重ねられた唇は燃えるように熱くて、私の唇の温度を上げていく。
私の唇の隙間から、歯列を縫い差し込まれた佑介の舌が、私の口の中をいっぱいに満たしてくる。
「ん・・はむっ…んくっ」
佑介は遠慮がちな私の舌を捕えると、一心不乱に吸い付いてきた。