祐介の挑戦-3
♯♯♯
由里子が俺を拒んだあの時―――
どうしても理由が聞けなかった…
由里子が普通じゃない程に怯え、哀しげな目をしていたから…
たぶんその原因は俺じゃなくて他にあるってこと…ピンッときた!
だけど、当時由里子が抱えていた深い悩みや苦しみに、俺は踏み込む勇気が持てなかった…
目をつぶって逃げたんだ―――
―――由里子が背負っていた悩みや苦しみから。
そして…その代償に―――一番大事な由里子を失った!!
♯♯♯
次にホームに入ってきた電車に乗り、2人で学校へと急いだ。
学校に着くと、朝のホームルームが始まっていた教室に由里子を送り届けた。
―――ガラガラッ
「せんせ―――、由里子電車ん中で具合悪くなったから送ってきた!」
俺はうしろのドアを開け、教壇の佐々にそう言った。
『おぅ神木か…悪いな』
く―――っ。その余裕の大人顔がムカツクんだよ!!
その瞬間―――
由里子と佐々の視線が絡み合った!