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あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡―
【教師 官能小説】

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祐介の挑戦-2

由里子と別れたあの日から、俺の中で由里子の存在はどんどん大きくなるばかりだった。



そんな気持ちをふっ切る為に、言われるがまま何人かの子と付き合ったこともあったけど、誰一人として俺の心の隙間を埋めてくれる子はいなかった。



何で俺には由里子じゃなきゃダメなのか? 



何度も何度も考えてはみたけど未だに答えは出ない。



ただ…由里子といるだけで、俺のまわりを取り巻く空気が優しくなり心地がよかった。



ガキみたいなこと言うようだけど、由里子さえ側にいてくれたら、俺は何だって出来そうな気がする。



由里子がさっき、佐々の話を聞いて気分が悪くなったこと―――気付いてたけど認めたくなくて心の中で打ち消した…



由里子の瞳の奥には、俺じゃなくていつも佐々がいることも…



せつねーな…



    ♯♯♯



『由里子気分はどう?』



「うん、もう大丈夫!」



『んじゃ、次乗ろうな!』



「うん!」



俺は、由里子の肩まで伸びたまっすぐな黒髪を指ですき、そのまま頭をかかえて胸に抱いた。



由里子は嫌がらず、じっとそのまま俺の胸に体を預けていた。



俺が無条件に由里子受け入れるって言葉に、ウソはない―――



ただ―――俺に気持ちが無い由里子をこうして抱くのはやっぱツライわ…



こぼれ落ちそうな涙に気付かれないよう、俺はそっと空を見上げた。



抜けるような…青すぎる秋の空が、余計に俺をせつない気持ちにさせた…


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