狂気の朝-7
『由里子ごめん…俺、お前を守ってやれなかった!』
今の俺には、冷えきった由里子の体を包み、黙って温めてやることしか出来ない。
自分の無力さに、腹が立って腹が立って仕方がなかった。
その時―――けたたましいパトカーのサイレンが近付き、由里子の家の前で止まった。
まもなく、慌ただしく階段を駆け上がる数人の足音が聞こえた。
あの日教室で起きたこと
―9ヵ月の軌跡― C
「狂気の朝」―完―