悪魔の義父-4
それは―――危険な目に遭いそうになった時の、先生との約束だった!
靴もはかず、ドアのノブに手を掛けたその時―――私の首元にうしろからパパの手が伸びた。
急に息が出来なくなって、苦しくてもがいている時、先生の顔が浮かんだ…
―――先生っ、助けて!!
私は薄れていく意識の中で、何度も何度も先生を呼んだ…
♯♯♯
次に目が覚めた時、私は自分の部屋のベッドの上にいた。
頭がぼんやりしていた。
たぶん、またあの青い色の薬を飲まされたんだ!
体がジンジン痺れてて熱かった。
私は下着姿で、両手をベッドの柵に縛られていた。
『由里子…目が覚めたか?』
パパが三脚に取り付けたムービーカメラを調整しながら、こちらを振り向いた。
カメラの黒いレンズが私を捕え、録画ランプが赤く光っていた。
今まで何度となく、繰り返されてきた光景―――
『由里子、さっきは悪い子だったなぁ。いつもはもっといい子なのに… どうした、好きな男でも出来たのか?!』
パパはニヤついた顔でそう言うと、ベッドの上にあがり、私の鎖骨を指でなぞった。