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巻き戻し
【純愛 恋愛小説】

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巻き戻し-1

専門学校なんて、大学受験から逃げた人達の集まりなんだと思ってた。

というか大学に行けるだけの学力の無い人達の集まりなのかと。

多いに語弊はあるかもしれない。
だけど中高時代を大学受験の為だけと言って良い程に勉強に費やしてきた私から見ればそう思わずにはいられない。
私も私の周りも、大学進学の為に必死だったんだから。



別に学力・学歴至上主義なんかじゃないけど、育ってきた環境もあってかどうしても専門生には偏見がある。

というか、偏見が“あった”。



ついこの前、大学で出来た友達の実(みのり)から“週末に服飾の専門生と合コンみたいなノリで多摩川でバーベキューやるんだけど、那由多も行かない?”って誘われて。



合コンなんてとんでもない。

中高と女子校だった私には“男性”なんて縁の無い“生き物”だったし、そもそも合コンなんて馬鹿ばかしい。
ましてや相手は専門生だし。



なんて思ってたけど、“数合わせでいいから、ね?ほんとお願いします!”なんて頭下げてまで頼まれたら、さすがに断れない。

全く気は乗らないけど、そこにいるだけでいいなら構わないか。

どうせその日はヒマだし。



当日。



指定の駅に行ってみると知った顔が沢山。
話を聞いたところ、なんとうちの大学生10人(男5人、女5人)と相手の専門生14人(男6人、女8人)の計24人でのバーベキューとな。

そんなにいるなら私一人くらいいなくても構わなかったのでは…?

実には上手く乗せられた気がする…。



まぁいいや、こっちの学生沢山いるし、誰かと話して時間潰せばね。



と、こっちが全員揃った直後に今度は向こうから団体がぞろぞろとこっちに来る。

十人十色、三者三様の個性的なファッションの男女……おいおい、まさかあれじゃねーよな…。



なんて私が危惧していると、隣にいた実がその集団に駆け寄って行き、談笑し始めたではないか。



ジーザス…。
悪い勘は当たるものなのね…。


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