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背徳の時間〔とき〕
【その他 官能小説】

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背徳の時間〔とき〕B 後編-2

1年半に及ぶ、不倫の関係を続けている2人だった。



だかこの2人には、時として不倫に有りがちな、根深い愛憎が絡み合うような雰囲気は感じられない。



もちろん普通の恋愛に比べれば、どこか後ろめたい気持ちを感じてはいるものの…。



真由花にとって和気の存在は、男性としての魅力はもちろん、それ以上に人間として尊敬できる部分が多くあり、それが真由花を引き付けて止まなかった。



和気と出会う前の真由花には、高校生の頃から付き合っている彼がいた。



3才年上のその彼は、サーフィンが趣味の、友達の多い人だった。



まだ付き合いが浅い頃は、朝早く車で海へと出かける彼に付き添い、毎週のように彼やその仲間達と一緒に過ごしていた。



しかし、サーフィンをしない真由花にとって、彼らが海に入っている間の時間は退屈極まりないもので、付き合いが1年も続いた頃には、週末の誘いにも気がのらなくなっていた。



そんな時、新入社員の歓迎会も兼ね、社内レクレーションの企画で、バーベキュー大会が催された。



それが、和気との初めての出会いだった。



バーベキュー大会は、社内でも毎年人気がある催しで、家族のいる人たちは、妻や子供を連れ参加していた。



2年前のちょうどその頃、和気には初めての子供が生まれたばかりで、バーベキューには和気1人で参加していた。



今期入社の新入社員の女の子の中に、とぎきり可愛い子がいると、入社当時真由花のことが評判になっていた。



さっそく声を掛け、誘ってくる男性社員もいたが、彼との付き合いが続いていた真由花は、その誘いをやんわりと断り続けていた。


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