ハニードリッパー4-3
家にいる時、ケイジはほとんどヘッドホンをつけている。
もちろん、何話しかけても聞こえないし集中してる時に邪魔はしたくなかった。
ひとりで暮らしながらここにいないケイジの事を思っていた時よりも…
本物のケイジがそばにいる今の方がなぜか私は孤独だった。
これで良かったの?
私はこんな事を本当に望んだの?
ここにいるのに遠く感じる。
そばにいたい時にそばにいれない。
二人で始めた生活は遠くて近い関係から近くて遠い関係に変化させたのだ。
私は初めてストレスというものを自覚した。
ケイジが悪いわけじゃないのにね…
… … … …
女は悲しい生き物だと思う。
仮に辛い現実を自分一人に背負わされたとしても男に抱かれてしまえば、もういいかと思ってしまう。
明け方に近い真夜中にケイジは帰ってそのままベッドに潜り込んだ。
もちろん私は眠っている。
帰ってきたなと思ったら、そして背中から胸を触る。
まだ起きるには早い時間だから触らせておけばいいかと眠っている私の肩に首に唇をあてながら乳房を触る…
手のひらで柔らかさを確かめるように揉み、乳首をちょんちょんと摘んだりする。
半分眠っている頭の中でこれをされると案外気持ちいいもんで夜中に授乳をしながらウトウトしてしまう若いお母さんの気持ちがわかる。
私の体を仰向けにひっくり返すとシャツを捲り上げて乳首を吸う。
負けてたまるかと眠っている私。
だんだんと…
甘くて切ない気分になってしまう。
[ もう…やだぁ… ]
[ 眠いの? ]
[ 眠いわよ…明日も早いし… ]
ゴロンと寝返りを打って背中を向ける。
下着をめくってお尻にキスされる。
ムズムズしてきた…