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ふつう
【青春 恋愛小説】

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ふつう-第六話-2

「えっ…え…?」

「鷹のこと、これからもよろしくお願いします」

「えっ…あっ…こちらこそ…。てか、清さんは、鷹丸くんとはどういう関係なんですか?」

「んー……上司で、姉で、母で、親友で、セフレ?」

「セッ…!?」

「まぁ私がいつも酔って押し倒してるだけなんだけどねぇ。鷹から来たことなんて一回も無いよ?それに、私鷹の今までの彼女全員知ってるんだー」

「全員ですか!?」

「うん。美咲ちゃん…ヒロちゃん…杏子ちゃん、りんちゃん、志穂ちゃん、夢ちゃん………あっ、詩織ちゃん、香奈ちゃん…かな?」

「すごい…」

「皆自分から告白しといて、フッてるの。っていうか、皆鷹の見た目にしか恋してなかったからかな。引き出しが多過ぎて、ダメだったみたい」

「はぁ…。清さんは鷹丸くんと付き合おうとか思ったことは…?」

「あるよ!何回も告白してるし!でもダメなんだよねぇ…」

「そんな…清さん、すごい可愛いのに…」

「“きよらーとは付き合っちゃダメなのだ。姉ちゃんだから。今の関係が良い”だってー。まぁだから悔しくて酔った“フリ”して襲うんだけどね」

「…演技ですか…?」

「女ってのは恐ろしい生き物だから、ね?って救ちゃんはそうなっちゃダメよー」

「わ…私は…そんな…」

「あっはっは!なんか面白いね、救ちゃん。素直だねぇ」

「そうでしょうか…」

「うん、素直だよー。あ、救ちゃんは鷹の部屋行ったことある?」

「いっいや、無いです…」

「じゃあ機会あったら行ってみな?本とかCDとか凄いし、あと服のパターンが面白いから」

「パターン?」

「服の設計図みたいなもんかなぁ。鷹が自分で服作ってるのは知ってる?」

「話には聞いたことあります」

「あの子結構凄くてさ、その自作の服のパターンを壁に並べて保管してるんだよね。鷹の制服のパンツ、異様に太くない?」

「そういえば…」

「あれね、わざと自分よりすっごい大きなサイズのパンツ頼んで自分でリメイクしたんだよ。パンツのウエストを腰履きする自分のヒップ寸で合わせてさ。だから他の子のパンツよりもタックの分量が多いの」

「タック…?」

「あっ、えっとね、私の今履いてるパンツにもあるけど…この“ヒダ”のこと」


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