背徳の時間〔とき〕A-2
ヌプ…ヌプ…クチュッ。
「はんっ――。」
再び喘ぎを漏らした真由花の口に、和気は右手の2本の指を差し入れた。
真由花は喘ぎそうになると和気の指を吸った。
和気の下半身が、真由花の奥深くまで満たしていっぱいにする。
「あ――っ。和気さんとこうしたかった。」
真由花の顔は恍惚の表情を浮かべ、口元が薄く開いている。
『ごめんな真由花…。』
真由花は、和気と逢えなかった3週間分の淋しさを取り戻すかのように情熱的だった。
「はぁ――っ。うれしい…。真由花の中、和気さんでいっぱいになってる。」
『真由花の中、キツクなってる。いっぱいガマンさせちゃったな。』
真由花は涙が出そうだった。
和気と出会い、恋に落ちてから、優しい言葉に敏感になった。
それはみちならぬ、人に言えない恋だから。