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距離〜佐山から見た視点〜
【青春 恋愛小説】

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距離〜進と白〜-2

部活の終了後。



「進、今日ちゃんと中庭行けよ?あと30分後くらいだし」

「おい、順まで何言ってんだよ。行くわけねーだろ」

「おいおい、相手はあの城内先輩だぜ?」

「関係ないね。めんどくせーの嫌いだし」

「いや………でもさ………」

「ん?なに?」

「いや…剛とよっちゃんがさ、進の荷物だけ先にあっこのベンチに持ってったんだわ…」

「はっ!?あれ、俺の着替えとかバッグとか無いし!」

「だからさ、あっちにあるんだよね…」

「マジふざけんなよ…」

「まぁいいじゃん、話するだけだし、荷物もあっちだし。行ってこいって」

「はぁ……」



進が荷物を拉致られたベンチに渋々行くとそこには既に剛と義明の姿はなく、代わりに女性が一人荷物の隣に座っていた。



「あ…あの…」

「あ、進くん。急に呼び出しちゃってごめんなさい」

「あ、いえ…。俺の荷物邪魔っすよね。どかします」

「あ、これ進くんの?さっき男の子が二人これを置いてったから、あの人達のだと思ったんだけど。進くんと同じ部活の子だったよ」

「あーそうです。どういうわけか俺の荷物拉致ってここに置いてったんすよ」

「イジメられてるの…?」

「そんなんじゃないっす。アホな連れを持つと苦労するってだけの話ですよ」

「そう。ならいいんだけど」

「つか…城内…先輩、俺に何か?ってか俺のこと知ってんすか?」

「あ、うん。そのことなんだけどね。あのね、私と付き合って欲しいなって思って」

「はぁっ!?なんすかいきなり!」

「なんすかって言われても…まぁそのまんまなんだけどね。進くんとお付き合いしたいと思って」

「いや…でも俺、先輩のこと全然知らないし…」


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