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憂と聖と過去と未来
【幼馴染 恋愛小説】

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憂と聖と過去と未来 7-7

それからは、本当に駆け足だった。

毎日のように聖と会って、いろいろな話をした。

昔のことも、笑って話した。

行ったことのない場所にも何度も出かけて、新しい思い出を増やしていった。


幼なじみだから、最初は何でも知っているつもりだった。


でも、こうやって愛し合う関係になると、聖のことは知らないことばかりで、驚きと新鮮の連続だった。

もちろん嫌なところもお互い見つけたし、喧嘩だってした。

でも、心から聖を信頼している自分がいる。


手を引いてくれたのは聖だけど。

あたし自身も諦めずに向かっていって本当によかった。

これからの未来なんて何もわからないけど。

聖とだったら大丈夫。

あたしはずっと、聖と一緒にいられる。


あたしは聖を愛してる。





こうして二人は、未来へと手をつないで向かっていく。


ずっとずっと先へ。





「聖、そういえばさ」
「ん」
「最近気付いたんだけどね」
「なんだ」
「聖ってすぐに言葉を口にするようになったよね」
「そうか?」
「うん、今までは少し経って返事してたのに」
「あー、そういえばそうだな」
「うん」
「やめたんだ」
「何を?」
「憂に対して言葉を選ぶのをさ」
「なんで?」
「憂なら、憂だけなら、言葉を選ばなくても思ったことを言えるんだ」


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