振り向けお前っ!15話〜結末〜 -3
朝食をとった後、特にすることもないので。
結局家の中でボーっとしていると。
ピンポン
インターホンが鳴った
「あ、悠太君出てくれない?」
「うん、わかった。」
ドアを開けると阿佐美が突っ立っていた・・・仁王立ちで、ものすごく危険なオーラを漂わせて。
「怖っ!」
バタンとドアを閉める。
「ちょっと!何で閉めんのよ!」
「何でお前仁王立ちしてんだよ!」
「いいから開けなさい!」
と言われしぶしぶ開ける。
いくら幼馴染とはいえ、他人の家のドアを勝手に開けるということをしないところは阿佐美が礼儀正しいところだと思える。
「なんだよ?」
「どうせ暇してるんでしょ付き合いなさい。」
「いや、今日は・・・ごめん。」
そう言った、その瞬間、阿佐美がハッとしたような表情を浮かべ。
「分かったわ、そういうことね。じゃあいいわ。」
勝手に一人で納得して帰っていった。
「・・・・・何なんだ?」
そう一言漏らすと悠太は部屋に戻る。
昨日のことを思い出しながら・・・。
昨日話をしてから、ほとんど何があったか覚えていなかった。
どうやって家に帰ってきたか、はたまたいつの間に自分の部屋にいたのか。
あの後の会話を思い出す・・・。
「あなたが好き、だから―――」
「え?じゃあ!」
その後を聞きたくてつい先走ってしまった。
その結果が招いたのだろうか・・。
「だから・・・・。」
それ以上愛華は言わなくなった。
そして・・・
そのまま時間だけが経っていったのである。
結局最終的には
「やっぱりほら!ね、もっと落ち着いてから話そう。」
と自分から話を切ってしまい
「ほら、みんな待ってるから行こうぜ。」
と、その話を半ば無理やり終えてしまったのである。
その後のこと、いい結果しか考えてなくてこのありさまになっていた。
頭の中ではあの後の言葉の予想しかなかった。