由里子と痴漢-1
「はぁ…んはぁ…」
ここは通学電車の中。
由里子はさっきから痴漢に遭っている。
その相手はおそらくサラリーマンであろう。
細身のビジネススーツに身を包んだ30代前半と思われるこの男は、さっきから電車の揺れに由里子と自分両方の身体を委ねるようにして、片手は彼女の尻、もう一方の手は器用に制服ブラウスの裾から滑り込ませ、彼女の小ぶりな乳房を弄っていた。
こえをあげたい…だれか…たすけて
そう思うのに出来ないことがもどかしい。
その理由はもちろん恥ずかしさが大半を占めるからだが、実のところそれだけではないようだった。
「んんっ…ぁあっ」
男の手がそっとスカートを捲り上げ、直接下着の上から柔らかな尻たぶを撫で回し始めた。
さわさわと尻を撫でられ、鋭い感覚が由里子の全身を駆け抜ける。
同時にブラウスの中の手も、さっきとは違う動きを見せ始めていた。
ブラの中から小さな桜色の突起を探り出した男は、淡いつぼみのようなその突起を執拗に指先でこね始めたのだ。
「くぅっ…んぁっ」
2ヶ所を同時に責められ、由里子の頭と身体はショート寸前だった。
あぁ…どうしたらいいの…このままされたら…わたし…おかしくなっちゃう
声を上げて助けを求めなきゃ。
あたまではわかっているのに…あぁどうして…できないわ
どうやらこの時点で、痴漢であるこの男の手に由里子は陥落してしまったようだった。
由里子自身、この見ず知らずの男の手に、今まで味わったことのない快感を引きずり出されてしまっていたのだ。
「すごいね…感度いいんだ」
その時、由里子の耳元で男がそう囁いた。
低く掠れたその声は由里子の脳髄を直接刺激し、彼女をさらに甘く痺れさせた。
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