織露府(オルロフ)家の花嫁-5
「あぁぁ…、イヤぁ…ダメぇ…」
家族、親戚、友人など大勢の人が見守る中で全裸になり、陰部をいじられるという異常な状況。その中で、何人もの男に責め続けられた身体は、隅々まで敏感になっており、極限まで感じやすくなっている。喘ぎ声をあげ、身悶えしながら、千夏は旋太郎の愛撫のリズムにあわせて、無意識に腰を動かしてしまっていた。
「よしよし、そろそろイキそうだね。イクところを、みなさんに見ていただきなさい。」
旋太郎はそう言うと、これまで以上に、千夏の秘部を執拗に責め始めた。親指の腹でクリトリスに緩急のある刺激を与えながら、中指を粘膜の奥へと差し入れ、ゆっくりとかき回す。
「あっ、あっ、あっ、ああぁっ…」
とうとう絶頂を迎えた千夏の声が、シーンと静まった大広間に響いた。
「はうぅっ…」
娘の喘ぎ声に、宮永弘幸はたまらず、固く閉じていた目を開けた。
愛娘の千夏が全裸でベッドに横たわり、大きく開かれたその秘部をスラブ系の老人が弄んでいる。
娘のその部分は、幼い頃、おむつを替えてやったり、お風呂に入れてやったりした時に見えた物とは違い、ふっくらした大陰唇に包まれ、黒々とした陰毛で飾られていた。ただ、イヴァン翁が指先で嬲っている肉ビラの色は、幼い頃そのままに瑞々しいピンク色をしている。
「おいっ…」
怒りの表情を浮かべ、思わずベッドに駆け寄ろうとした弘幸の腕を、妻の章子が強く引っ張った。
振り返った妻は悲しげな表情で何度も首を横に振り、目に涙を浮かべていた。
しきたりがいかに理不尽なものであっても、それを拒絶することは、織露府家を侮辱することになる。織露府家の関係者ばかりか、自分の身内や仲人、そして何よりも花嫁になる娘本人から、何度も言い聞かされてこの場に臨んでいるのだ。ここで自分が憤激して、結婚式をぶち壊しにするわけにはいかない。
「うう…」
弘幸は小さな呻き声をあげて、拳を固く握って、その場に佇んだ。
「うむ、よろしい。」
イヴァン翁が花嫁の性器を確かめ終えた時、千夏の視線が弘幸をとらえた。
(お父さん…)
弘幸は怒りとも泣き顔ともつかない表情で顔をくしゃくしゃにして千夏を見ている。その横では母がハンカチで涙を拭っていた。
(…ごめんなさい…)
目を閉じて、心の中で謝った千夏を同時に強烈な羞恥心が襲った。大勢の目の前で陰部を露わにするだけでなく、その部分をいじられるというあまりに異常な状況のもと、抗うことのできない性感の高まりとともに、次第に現実感が薄れていた千夏だったが、両親を目にした途端、急に現実に引き戻されたのだった。
300人は超える人の前で一糸まとわぬ姿になり、女性として最も見られたくない部分をさらけ出している。しかも、その部分を弄ばれ、気持ちよくなって喘ぎ声まであげてしまった。その一部始終を見ているのは、自分の家族や親戚、嫁ぎ先の人々、親しい友人たちなのだ。究極の恥態を見られて、これからどんな顔をして彼らと接していけばよいのだろう。
「いやっ!」
かすれた声で叫び声をあげ、千夏は両手両足を押さえる男達の手を振りほどこうとした。必死で暴れる千夏を淳哉、旋太郎、田所の3人が抑え込む。どんなに抵抗しても、男3人の力にはかなわなかった。
「ううう…」
観念して力を抜いた途端、2人目の梁次郎が小陰唇をまさぐり始めた。哀しくなってきて涙が溢れ、嗚咽がこみ上げる。
「あ…、ああん…。」
梁次郎が巧みな指使いで敏感な肉芽をいじってきた。抑えようとしても喘ぎ声が漏れ、手足の力が急速に抜けていく。