エリザベスシリーズ・オマケA-2
出張配達から戻って来た後は動物園に行ってみる。
昨日からよ、新しい動物が一般公開になったんだな。
名前は小さな人形獣。
エリザべスのガキ人形たちの中の10体が、動物として飼育されるようになったんだ。
小さな動物コーナーの一角は黒山の人だかりである。
群集をかき分けて覗き込んでみると…
おお、いるいる。
ララ、レレ、チュピィ、スィーツ、モク、ピピ、チチ、ミミ、アン、フラワーたちだ。
みーんな風呂入ってないから、素っ裸の体は汚れまくり状態。
髪はボサボサだし、尻の辺りはウンチで汚れている。
衛生観念が殆どなくなっているんだな。
観客側からは強化ガラスで仕切られているから中の匂いは分からないが、糞尿の匂いでかなり臭いらしい。
防臭マスクを付けた飼育係が入って来た。
人形たちの餌の時間なのだ。
用意されているのは大好物の一角牛の生肉。
待ってましたとばかり、人形たちは両手を上げてピョンピョンとジャンプを始めた。
コイツら、餌を催促しているんだよな。
細かく切り刻んだ肉を辺りにバラまき始めると、人形たちはそれぞれの肉を掴み取って口にほおばり始めた。
コイツらまるで、猿の群れだぜ。
あーあ…
哀れなもんだぜ。
完