「午後の人妻 童貞嫐りF」-4
「でも、これだけは覚えておいてちょうだい。
これからふたりですることは、きのうの万引きの罰の代わりでもあるのよ。
あなたは私の命令に逆らえない。
いいわね」
由子はさっきと同じことを言った。幾度言っても、小気味のいい快感に包まれる。
少年が赤く染まった顔でうなづいた。
万引きという前日の失態が思い出され、少しのぼせていたのが現実に引き戻されたようである。
由子が紅茶を淹れたふたつのカップを持ってきて、ソファに向かい合って座った。
ふたりはその紅茶を啜ったが、少年はひと口啜っただけでテーブルに置いてしまった。
人生の一大イベントを前にして、のんびりと紅茶を味わう余裕などない様子である。
由子は改めて少年の顔に視線をやった。
やや俯き気味の面貌(かお)に、長い睫(まつげ)が際立っている。
いつもは白皙(はくせき)の肌が赤く染まっているが、それでも美少年ぶりが損なわれることはなかった。
間もなく、
この少年を裸に剥いて肉を交えるのかと思うと、
ワクワクとしながらも、
少し緊張していくようでもあった。
「じゃあ、そろそろはじめましょうか。
私が脱がしてあげるから、そこに立ちなさい」
「い、いや……
いいです。
ボク、自分で脱ぎますから」
「何よ。
さっきも言ったでしょう。
あなたは私の命令に逆らえないのよ。
忘れないで」
由子はビシッと言った。
プレイを開始する前にキッチリと言っておかなければ、主従の関係がルーズになってしまうと思ったからだ。
健哉が少し悄気たようになって立ち上がった。
由子も立ち上がり、その前に立つ。
「あの……
先にシャワーとか、お風呂とかに……
入るんじゃあないですか?」
「そういうことも私が決めるから、あなたは言われた通りにしていればいいの」
往生際悪くあがこうとする少年に、彼女は引導を渡すようにきっぱりと言ってやった。
由子にすればせっかく醸成されている雰囲気を、入浴などで分断して壊したくなかったのだ。
それに少年の生の臭いを嗅ぐのも、
嫌いではなかった。
この美少年の身体から、
どんな臭いが発せられるのか、
興味があったのだ。
健哉に向かい合った由子が、腕を伸ばして彼の着ているトレーナーの裾に手をかけた。
そのまま捲り返しながらグッと上に引き上げていく。
少年ももはやあらがうわけにもいかず、両腕を挙げて協力し身体からトレーナーを引き抜いていった。
その下に着ていた半袖のTシャツも、同じようにして引き抜いていく。