エリザベス・悲劇の人形たちZ-5
マルセルがどれだけ、泣かされた事か…
子供人形と言えども、許すワケには行かないのだ。
その子供人形たちは…
ダメ人形の烙印を押された28体は3つのグループに振り分けられた。
ララ、レレ、チュピィ、スィーツ、モク、ピピ、チチ、ミミ、アン、フラワーたちは市内の動物園で素っ裸のまま檻に入れられ見せ物に。
ハフ、ププ、メメ、ルイ、ピーチ、キュキュ、テナ、サクラ、リア、クフ、チィ、ニュニュ、ルアー、エルファ、ローズ、マリー、ルティーナたちは謎の人形使いの怪物男の手に託された。
17体は皆、素っ裸のまま体中に色とりどりのペイントが施されて頭は丸坊主状態。
首輪をはめられた上に鎖で数珠繋ぎにされた。
「よっしゃァ、ガキども行くぞォ。付いて来ーいッ!」
怪物男は手に持つピッコロを吹き始めた。
すると、一列縦隊に並んでいる17体は一斉に足踏みを始める。
ピッコロの奏でるメロディーに合わせながら、行進開始。
皆、無言のままゆっくりと行進するのだ。
17体はそのまま、闇の世界へと消えて行った。
このコたちはどこへ連れて行かれるのか分からない。
そして残りの1体…ミルク。
バシー! バシー!
激しい鞭の音が何度も鳴り響く。
「ウィアンッ! ウィアンッ! ウィアンッ!」
鞭で叩かれ、床にうずくまったまま泣きじゃくるミルク。
「サァ、サッサと歩きなさい。このグズ人形」
ブラスト族の少女…メサイアが声をかけた。
少女と言っても…
一つ目の不気味な姿はやはり、典型的なブラスト人である。
このコが持っている鎖の先にはミルクがつながれている。
ミルクも素っ裸。
四つん這いのまま、首輪をはめられて…まるで犬である。
泣きながら、ミルクは歩き始めた。