秘密〜?〜-5
「そんなに嫌い?」
そう聞いた陸先輩の顔が、少し傷付いたように見えて、私は一瞬言葉に詰まった。
「きっ嫌いというか、『眠り姫』って言葉は可愛いと思いますよ。
お話も素敵だし。
ただ、私はお姫様なんじゃないし、何より、由来が恥ずかしい…」
「それはしょうがない。
立って寝てたのは事実だし」
「だから、寝てませんって!!」
♪?♪?♪?
その時、陸先輩のケータイが鳴った。
「もしもし?
うん、じゃあ今から行くから。
おう、待ってろよ」
陸先輩のケータイから微かに聞こえた女性の声。
「今の電話の相手、彼女さんですか?」
私は、えみのことがあったから、恐る恐る聞いてみた。
「いんや」
私がその一言に、ほっと安心していたら
「浮気相手」
にっと笑った陸先輩。
私は暫く固まってしまった…