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秘密〜出会い〜
【その他 恋愛小説】

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秘密〜恋愛観〜-1

「陸先輩って、浮気してるんですか!?」

「うん」

友達、えみの質問にサラッと答えた陸先輩。

その答えを聞いて、私澤井夏実(さわい なつみ)は
『この人のことは、絶対好きにならない』
そう思った。

「変だろ?。
好きで付き合いはじめた彼女がいるのに、浮気相手がいるなんて」

そう言ったのは陸先輩と中学からの親友、まぁ先輩。

「浮気するなんてサイテーよねぇ」

そう言ったのは部長の、みー先輩。

今日は私が所属してる写真部の活動日。
今、部室に皆集まってランチ中。

先週、陸先輩と話していた時、先輩のケータイに電話がかかってきた。
電話口から聞こえた女性の声。
私が
『彼女さんからですか?』
っと聞いたら、先輩は
『浮気相手』
っと答えた。

そのことを、友達のえみに伝え、今日えみが確かめたってわけ。

「皆さんそう言いますけどねぇ、浮気される方が悪いんですよ」
陸先輩は、心外だとでも言わんばかりだ。

「じゃあ陸先輩、浮気されてもいいんですね?」
そう私が言うと

「もちろん」
当然っといった感じで答えた。
「だって、浮気されるってことは、それだけ自分に魅力がないってことだろ?
俺、浮気されたら『あぁ、俺が悪かったんだ』って思うし、実際謝ったよ」

「浮気されて謝ったんですか!?」
えみが聞いた。

「うん」

えみは信じられないっといった感じで首を振っている。

「おっかし?だろ?」
まぁ先輩が苦笑いして言う。

「浮気されたくないなら、浮気されないよう、俺をむちゃくちゃ自分に惚れさせとけばいいだけの話だよ。
そう難しいことじゃないだろ?」

「あんたみたいな自由人、飼い慣らすなんて難しすぎ」
みー先輩がため息と共に言った。

「そもそも、気持ちが冷めたんなら別れればいいじゃないですか」

「えみちゃん、そうは言うけど、なかなか別れられないのが男女の仲ってね」

「そんな、陸先輩に彼女がいるの、相手の女性知ってるんですか?」

「知ってるよ。
向こうも彼氏いるし」

「え゛?!?
お互い浮気!!?」

「そっ。
それに俺、浮気相手には遊びだってちゃんと言って、向こうがOKしたら付き合うようにしてるよ」

「サイテー…」
完全にひいてる、えみ。


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