秘密〜?〜-2
「陸先輩とまぁ先輩って、いつから友達なんですか?」
えみが尋ねた。
「中2の時から」
まぁ先輩がにこっと笑って教えてくれた。
「え?…じゃあもう6年?」
「そうだね。
だからお互い、お互いのいろんな秘密を知ってるよ」
「どんなことですか?」
「ここじゃあ、言えないなぁ?」
「え?聞きたい、聞きたい!」
等と、まぁ先輩とえみが話を盛り上げ、再び私の話になることはなく、お昼休みが終わった。
「なっちゃんが言ってた通り、写真部の人面白いねっ!」
部室から校舎への帰り道、えみが嬉しそうに言った。
「でしょ!
みー先輩もまぁ先輩も優しいし面白いし。
ただ陸先輩がなぁ…」
私は軽くため息をついた。
「い?じゃん陸先輩!
なっちゃんてば陸先輩にかまってもらえて羨ましいよ!」
「かまう?
あれはいじめだよ!」
「でも、仲良くなれたじゃない?
い?なぁ?。
私も陸先輩と仲良くなりたぁ?い!」
「えみは、陸先輩に近づきたくて写真部に入ったんだもんね。
頑張って!」
えみは、陸先輩に食堂で会った時から気になっていたらしく、陸先輩が写真部の先輩であること、陸先輩に眠り姫とからかわれたことを話したら
『私も写真部に入りたい!』
っと言うので、今日一緒に部室に行ったんだ。
「うん、頑張る!!
なっちゃんは陸先輩のことどう思う?」
「どうって?」
「かっこいいなぁとか、彼女いるのかな?
どんなタイプが好きなのかな?っとか」
「ん?…」
陸先輩を思い出してみる。
背が高くて…
180近くあるのかな?
ガタイが良くて、髪の毛は茶色のストレートで、ボリュームがあって、わしゃわしゃしたら気持ち良さそうで…
整った顔立ちで、一見恐そうなんだけど、笑うと少年みたいで、お喋りで…
「かっこいいとは思う。
でも、それだけ。
女関係とか気にならないよ」
「そっか」
えみはほっと胸をなでおろした。
その姿が可愛くて、自然と笑みが溢れた。
『うまくいって欲しい』
素直にそう思った。