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秘密〜出会い〜
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秘密〜?〜-3

その日の放課後、私は一人で部室に向かった。

えみも誘ったんだけど、バイトがあるからって帰ってった。

部室にある棚の中には、先輩方が撮った写真のアルバムが殆どらしく、バイトのない放課後は、それを見るのが私の日課になっていた。



ガチャっと部室のドアを開けると

「っ!」

陸先輩が寝ていた。

(どっどうしよう!
このまま起こさないように、そうっと帰ろうかな)

私はドアを開けたまま立ち尽くしてしまった。

陸先輩の茶色の髪が、窓から差し込む日の光りに透けて、とても綺麗だった…

(まつ毛長いなぁ…)

等と思って寝顔を見ていたら

「…っん」

陸先輩が起きた。
とろ?んとした目付きで私を見る。

「ぉっ、おはよう、ございます…」
私がそう言うと

「スケベ…」

「はい!?」

「黙って人の寝顔見てるなんて悪趣味だなぁ…」
陸先輩は、ふあぁ…っと欠伸をしながら伸びをした。

「先輩が気持ち良さそうに寝てるから、起こしちゃ悪いと思って…!」

「それで黙って見てたんだ?
それとも、みとれてた?」
ニヤニヤと聞いてくる先輩。

「なっ!?
違いますっっ!!」
このまま帰るのはしゃくだから、私は棚から一冊のアルバムを取り出すと、陸先輩から離れて座った。

「顔赤いよ?」

しつこい陸先輩を無視して、私はアルバムを見るのに集中した。

「ねぇ、何で写真部に入ったの?」
陸先輩は方ひじを付き、手のひらに顎を乗せて聞いてきた。

私はチラッと陸先輩の方を見てからまたアルバムに視線を戻し
「写真を撮るのが好きだからです」

「ふぅ?ん」

「そういう陸先輩は?」

「俺?
俺は誘われたから」

「誘われた?」
私は陸先輩を見る。

「まぁ先輩にですか?」

「いんや、みー先輩」

「みー先輩?」

「そっ。
保育科って2クラスあるんでしょ?
でも教育学部って、1つの学科につき1クラスなんだ」

「へぇ?」
うちの大学は2年制と4年制があって、私とえみは2年制で保育科所属。
写真部の先輩方3人は皆、4年制で教育学部英語科所属なんだ。


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