ギックリ腰!-3
「同じ痛みを分かち合うようになったなあって… 思ってたんだよ」
思わず私は、吹き出しそうになった。
「それはどうも。
私がどれだけ、大変な思いをしているか分かってくれてるんだ?」
「うん、まあ」
「でもどうして、アナタまでギックリ腰になっちゃったの?」
「恐らく、おとといのバーベキューパーティーが原因だと思う」
「会社の親睦会を兼ねた、バーベキューパーティーで?」
「あの時はオレ、ずっと肉や焼そば焼いてばかりいたから…」
「焼き係をしていただけで、ギックリ腰に?」
「立ちっぱなしだったんだよ、ずっと」
「ずーっと?」
「そう、ずーっと」
「座らなかったの?
食べる時くらい」
「そんなヒマなし」
私は苦笑い。
「あららぁ、とんだ不運だったのネェ」
「1人でハリキリ過ぎていたしな」
「立ちっぱなしで、それで腰に負担が掛かっちゃったってワケかぁ」
「まあ、そんなトコ」
主人のボッコリお腹を見て、私はついつい口に出しちゃった。
「メタボが原因?」
「言うなよ、それは」と、主人は不機嫌。
そう、主人はメタボなのだ。
ギックリ腰がメタボが原因だと私から言われて、ますます不機嫌。
「お腹出ているから、それで腰とかに負担掛かっているんだと思う」
あ、いけない。
「だから、それを言うなって」
私ってば、痛い所をズバッと言う女なのだ。
「本当の事じゃなーい」
すると、主人が反撃して来たの。
しかもネェ…
もろ、セクハラ言葉。