ひまわり-2
[ パパ…遅くなるって? ]
待ち遠しそうにルミ子先生はめぐみに尋ねる。
[ 知らない… ]
マンションに二人。
めぐみとルミ子は父親の剛の帰りを待っていた。
[ いやぁ、ごめん… ]
父親の剛が帰宅した。
めぐみが抱きつくと剛は高く抱き上げて愛娘に口づけする。
[ お帰りなさい… ]
[ 悪いね…また新聞の盗難対策でね… ]
幼稚園の保母と園児と父親…
どうみても幸せな家庭の光景であった。
[ 啓太くんとこ行ってきまぁす ]
めぐみが待ちかねたとばかりに飛び出そうとする。
[ 危ない事しちゃダメよ
それから車に気をつけて… ]
[ は?い ]
めぐみが出て行くと剛は後ろからルミ子を抱きしめてジーンズ姿の股間に手をのばした。
うんっ…
ルミ子は首筋に這う唇を背中から受けながら、抱きしめた剛の腕に手をからめて腰を踊らす。
[ あっ、匂い消しゴム忘れちゃったぁ ]
めぐみが思い出すと啓太はめぐみのマンションの方を振り返り
[ 取りに行こうか? ]
[ ダぁメっよっ… ]
[ 何でぇ?めぐみちゃんち、すぐ近くだよ ]
[ ダメなのよ… ]
[ 何で? ]
[ まだルミ子先生が来てるからダメなのっ ]
[ いいなぁ、僕もルミ子先生と遊びたい
ねえ、取りに行こうよ ]
驚いた事にめぐみは気を使っているのだ。
先生とパパが二人っきりの時は邪魔してはならない…