魔法の穴-4
[ 私…そろそろ帰るわね
また会いましょうよ ]
彼の薄い胸の中で囁いた。
[ ありがとう…
あの人の時と同じようにイッたのに…
何だか今の方が気分がすっきりした… ]
[ そう…私うれしい… ]
美少年は玄関先まで送ってくれた。
母親は私をちょっとこっちに呼んで
[ 足りるといいんですが…
どうかご内密に… ]
私に帯のついた封筒を手渡す。
[ こんなに?…
ご心配なく、秘密厳守は私たちのモットーです ]
外に出たらすっかり陽が傾いていた。
[ 今上がりです
今日はこのまま上がりますね ]
事務所に連絡したら
[ リサちゃんお疲れ様、それがねぇ…
板橋の谷さん
もう3時間も待ってもらってんのよ
それが済んだら… ]
あぁっ、もうっ…
私たちに愛の天使に安息はないのだ。