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小悪魔たちに花束を
【学園物 官能小説】

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小悪魔たちに花束を【新天地編】第一章 晴嵐編入(前編)-6

「それは良いけど、ちょっとだらしないよ〜ぉ?
 アタシが直したげるね〜ぇ」
 山岸さんが後ろに回り込んで、ボクの胸元にスルッと手を突っ込んできた。
「ひぁ………っ!?」
 思わず変な声を出してしまった。
「鳴海さんのおっぱい、ちっちゃくって可愛い〜ぃ」
 そう言う山岸さんの、ボクのなんかよりずっと大きな胸が背中に当たってる。
 ……って。
 
「ん、あの……」
「ん?なぁに〜ぃ?」
 背中越しにかけた声に、山岸さんは悪意があるのか無いのか分からないけど、相変わらず間延びした声を返してくる。
「あんまり、揉まないで欲しいんだけど。
 ………胸」
「ごめんね〜ぇ。あんまり可愛かったもんだから、ついね〜ぇ」
『いったい何がついなんだか』
 舌先をペロリと出して離れる山岸さんを軽く睨んでから、少しずきずき痛む胸に手をやりながら、ボクは溜め息をつく。
「とにかく、これで良いよ」
「あ、ありがと……」
 今の事で、なんだか心から礼を言えないな。
「あれ〜ぇ?顔が真っ赤だよ〜ぉ?」
『気付かれた』
 山岸さんはボクの顔を覗き込んでくる。
『女の子にぴったりくっ付かれて、あんな事されたら誰だって普通には、なれないと思うな』
 ボクは山岸さんから顔をそむける。
「可愛いな〜ぁ、鳴海ちゃんは」
「なっ!鳴海、ちゃん!?」
 反射的に、ボクは一度そむけた顔を、山岸さんの方にもう一度向けた。
「『鳴海ちゃん』の方がぁ、仲良くなりやすいでしょ〜ぉ?」
『好きにしてくれ』
 ボクはふて腐れて、直してもらったばかりの胸元に気付いて、不思議に思いながら突っつく。
 さっきよりもいくらか盛り上がった胸を。
「胸……て、着方によって大きさ変わるんだ」
 その瞬間、久石さんと山岸さんはお腹を抱えるぐらい、いきなり爆笑し出した。
 三里さんは三里さんで、こっちに背中を向けて震えてるし………。
「な、鳴海ちゃん。面白すぎ……」
「ち、中二にもなって今更こんなこと言う奴……、は、初めて見たぜ……」
 目に涙まで溜めて、二人に笑われた。
 三里さんは二人の言葉の後に、肩の震えが更に大きくなった。
「う〜っ、そんなに笑わなくたって……」
 ボクはあまりの恥ずかしさに、本気でここから逃げ出したくなった。
「ごめんね〜ぇ。もぉ、言わないからぁ」
「あぁ。だから機嫌直して、皆の所にいこうぜ。な?」
『吹き出しながら言われてもなぁ……』
 そう思いながら、結局ボクは皆と一緒に更衣室を出て、プールに向かった。


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