男と女の愛の告白(2)-1
「あきひとの告白」
こんにちは、ゆきえ
今、ここにも雨が降っています、窓の外を見ると、ガラス越しに見えているのは、
木々の間に隠れて、白く咲いている美しい百合の花です。
それが濡れて、光って輝いて美しく見えるのは、
貴女のその美しい顔を思い出しているのかもしれません
貴女が書いているように、
初めて逢った日に、急に降り出した雨で、貴女はびしょ濡れになっていた、
雨宿りをするような処もなく、一人で寂しそうに濡れていたね・・・
僕はそんな貴女を見て傘をあげたのに、
わざわざ追いかけてくるなんて・・、
そんな貴女を見て、初め僕は驚いたけれど何故か新鮮に感じたよ、
いまどき、そんな人いないからね
その時、僕を見る貴女の眼が何かを訴えているような気がした、
その眼に引き込まれそうだった。なぜだろう?
でも、雨に濡れた貴女の顔は本当に美しかったな・・・。
それから一つの傘に二人で入って雨の中を少し歩いたね、
久しぶりに何故か楽しかった、そんな気分になるなんて久しぶり、
貴女が初めて出逢った人なのに・・・
でも、貴女を見ていると、
もう、ずっと前から知っていたような気持になるのはなぜだろう?
貴女もそう言っていたね
貴女を思うと・・貴女が人の奥さんだなんて信じられないよ、
今でも、信じたくないくらいだ、でも現実はそれが事実だね、
貴女にとっては、これは不倫ということになるのか・・
嫌な言葉だ、でも、今はただ、たまに逢い、体を重ね、愛を語らい、
人生を語らえる僕の大切な人、
もっと早く逢っていれば良かったね、僕たち二人
これが運命の悪戯なのかな、このときほど僕は運命を憎んだことなかった、
でも悔やんでもしょうがないね、今はこうして僕たち逢えているのだから、
それだけで良いと思わなければいけないのかもしれない・・