振り向けお前っ! 13話〜コタエ〜-1
告白した・・・・
確かに告白した。
俺が一番想っていた人に。
しかし、心の隅に引っ掛かるものもある・・・。
俺のことを本気で好きになってくれたやつがいる。
そいつのことも考えると・・・・・・・・・・
だけど・・・・結局は答えを出さなきゃいけない。
・・・・・俺のコタエ・・・・・。
朝が来た
悠太はいつもどおりの感じで起きた。
「・・・・・今日帰るんだっけ。」
などと独り言のように呟いた。
「う・・ん。」
その時返事のような声が聞こえた。
その声のがする彼女の方を向くと。
まだ、すぅすぅと寝息を立てていた。
「なんだ、寝言か。」
最終日も過ぎて、朝が来た。
今日は帰る日ということなので、後々手伝わされることを予想して、荷物をまとめておく。
極力阿佐美を起こさないように行動するがたまにガタッとかドンッなどと音を出してしまうと、悠太はその瞬間ビビる。
なぜなら、阿佐美は寝起きがものすごい悪いから。
自分のタイミングで起きないと、阿佐美はものすごい怒りだすので、どうしても、行動が弱々しくなってしまう
しかし、音を出しても起きる気配がないので、少し安心して荷物をまとめられる。
・・・・・と、思っていた。
「ふぅ、よいしょっと。」
最後をまとめ終えて一つに固めようとカバンを持ち上げたとき、手を滑らせてカバンを落とした。
バンッ!
普通の人なら起きるぐらいのレベルで。
「・・・まずい。」
そして、むくっと阿佐美が起き上がる。
「・・・・・・・・・・・」
そして、無言でこっちを見つめてくる。
「お、おはよう。」
と、言ったが、阿佐美はまた無言のまま
ボフッと布団に倒れる。
・・・・・ね、寝た?
少し近づいてみる。
すぅすぅと寝息が聞こえてくる。
それを確認して悠太はやっとホッとする。
次は落とさないよう気をつけながら荷物をまとめ部屋を出る。