振り向けお前っ! 13話〜コタエ〜-2
そして部屋を出たところで
「ふぅ。」
と一息。
そして、いつものようにリビングへ。
行くと誰もいなかった。
みんな起きてないのか・・・。
そんなことを思っていると。
薫が部屋から出てくる。
「お!薫、おはよう、もう大丈夫?」
「あ、悠太君。ええ、十分に休んだから大丈夫です。」
昨日から熱を出していたので少し心配だったが本人が平気と言うのだから平気なのだろう。
そして一言
「ありがとうございました。」
「え?」
その言葉に悠太は思わず聞き返してしまった。
「昨日のお粥ですよ。」
「ああ、口に合った?」
「ええ、とても美味しかったです。」
「そう、よかった。」
微笑みながら言う。
不意に薫があたりを見回して
「あ、まだみんな起きてないんですか?」
「うん、まだみたいだね。」
「いつもなら愛華さんや、阿佐美さんが起きててもおかしくないですけどね。」
「あはは、本当だよ、もう帰るってのにみんな起きるの遅いよな。」
そう皮肉めいたことを言い2人で顔を見合せ笑いあう。
そこに愛華がずいぶんゆっくりと起きてきた。
「あ、2人ともおはようございます。」
「おはよ。」
「おはようございます。」
ふとした違和感を感じて悠太が愛華の顔を覗き込む。
すると愛華はあんまり寝てないのか、ちょっと眠そうな感じだった。