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クリスマスの幻惑 
【ホラー 官能小説】

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クリスマスの幻惑 -6

「どうか……」

 どうかもう一度、今夜。詩織は全裸のまま壁に手を付き、そのまますがりつくように身を寄せた。そのまま上下にゆったり動くと壁に乳首が擦れて、痛みと悦びを感じた。吐息と体に残る感触が燃えるように熱い。詩織はベッドに横たわると自分の細く長い指を自分の中に根元まで埋めた。ゆっくり掻き回しながら、彼のモノを思い出し泣いた。



時はじりじりと過ぎクリスマスの夜が終わって日付が変わる頃、詩織はシャワーを浴びた。丁寧に体を吹き上げた後、化粧をしてから何も纏わずに照明を消して、ベッドで四つん這いになった。枕に頬を乗せ、腰を突き上げたままの姿で赤紫の口紅がかすかに開き呟いた。

「きっとサンタさんは今夜も来てくれるわ」

 25時を時計の針が刺した頃、照明の消えた薄暗い部屋から影が立ち昇った。

「いい子だ。お利口にしていたから今日は昨日より素敵なプレゼントをあげよう」



闇に吸い込まれたベッドから甘い溜息が漏れはじめた。




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