投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

振り向けお前っ!
【その他 恋愛小説】

振り向けお前っ!の最初へ 振り向けお前っ! 125 振り向けお前っ! 127 振り向けお前っ!の最後へ

振り向けお前っ!12話〜旅行 最後 夏の夜後編〜-5

「え?話っていつの?」

「昨日の夜みんなが寝静まった後です。」

・・・・・聞かれていた、よりによって一番聞かれたくない人に・・・。

「・・・・そう・・なんだ。」

「ごめんなさい、でもどうしても言い出せなくて、本当なら、すぐ帰ればよかったんですけど・・・。」

「・・・・・・」

「ごめんなさい・・・・。」

愛華の声がだんだん弱っていく。

泣き出しそうな声になっていった。

「・・・じゃあ、俺の気持ちも分かっちゃってたわけだ・・。」

「・・・・・・・ええ。」

その瞬間悠太はその場の椅子に座り込んだ。

「ごめんなさい、わた――」

「もういい。言わなくていい!!」

悠太の声が強く響く。

「―――ッ!」

遂に愛華は泣いてしまった。

「あ、ごめ・・ん。」

悠太もその後ハッとしたように気づいたが、遅かった、悠太の声も弱っていく。

「うっ・・・うっ・・。」

愛華が落ち着くまで待っていた。

「・・・・・・・・」

「もう、知っちゃったんだからしょうがない・・か。」

「・・・・・」

「じゃあもう今言っても平気だな。」

そうして一呼吸間をおくと。

「聞いた話だから分かると思うけど。」

さっきとは違ってできるだけやさしく話す。

「俺は、愛華のことが好きだ、転校してきた日に一目惚れしたんだ。」

愛華の目を見てちゃんと一言一言伝えるように。

「でも、阿佐美が俺のことを好きだという、あいつの本気さに心が揺らぎ始めた。」

だけど・・・・・その後が出す勇気が出てこない。

「だけど・・。」

「だけど、俺はまだ愛華のことが諦められない、だからここではっきりさせる。」

精一杯の勇気を出して。

「愛華の答えを聞かせてほしい!今すぐにじゃなくていい、時間をかけてでいいから、頼む。」

それまで、黙っていた愛華がふいに口を開く。


振り向けお前っ!の最初へ 振り向けお前っ! 125 振り向けお前っ! 127 振り向けお前っ!の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前